〜体の持つ叡智を理解する〜
発熱は、体の温度が正常範囲 (約 98.6°F または 37°C) を超えたときに発生する一般的な症状です。これは通常、体が感染症や病気と闘っていることを示す兆候です。
発熱が起こる理由は次のとおりです。
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#1 - 免疫反応
体が細菌、ウイルス、その他の病原体などの有害な侵入者を検出すると、免疫システムが活性化します。 白血球は発熱物質と呼ばれる化学物質を放出し、脳の視床下部(体温を制御する脳の部分)に信号を送り、体温を上昇させます。
#2 - 病原菌の増殖を抑制する
感染症を引き起こす多くの病原体は、通常の体温で増殖します。体温を上げることによって、体はこれらの侵入者が生存し複製するのにあまり好ましくない環境を作り出します。
#3 - 免疫機能の強化
体温が高くなると、白血球の活性や抗体の産生が増加するなど、免疫システムの効率が向上します。これにより、体が感染症とより効果的に戦うことができます。
#4 - 炎症反応
発熱は炎症を伴うことが多く、これは傷害や感染症に対する体の反応です。炎症によって発熱物質が生成され、体温の上昇につながることもあります。
#5 - 管理について
発熱がインフルエンザ、上気道疾患、咽頭炎などの軽度の急性の原因による場合、私たちは症状の重要な部分として発熱に直面することがよくあります。
熱は体がウイルスや細菌と戦っている証拠。熱を使って、悪いものを殺そうとしているのです。特に小さいお子さんの発熱は心配になるものですが、子供は熱を出しながら、体が戦う術を学んでいるのです。
これを解熱剤で安易に止めようとすると、子供の免疫機能はいつまで経っても学びを得ず、繰り返し、戦う術を学ぶまで、熱を出し続け、症状が長引くことがあります。
ホメオパシーを正確に処方するには、明確な症状が必要です。これは、適切な治療法が明らかになるまで、発熱とともに、それに伴う症状が現れるのを待つことを意味します。
熱性けいれんの病歴がなく、患者が病気に耐え、それほど症状がひどくない場合は、39.5℃までの発熱は様子を見てください。
一方、患者が痛み、頭痛、無気力など、他の多くの症状を抱えている場合は、おそらくホメオパシーのレメディが適切であることが明らかです。患者に高熱があるが、他の症状がない場合は、特別な治療の必要はありません。
発熱の治療には、適切な水分摂取が不可欠です。
スポンジバスは一部の患者に効果があるかもしれませんが、過度に行うべきではないとも言われています。
市販の解熱剤を使用して人為的に熱を下げると、病気の経過が長引く可能性があります。
新生児(生後6週間以内)の発熱は重篤な兆候であり、この年齢層に精通した医師の診察が必要です。
上記を確認しながら、発熱の状況を経過観察してください。
#6 - 発熱時に使う主なレメディ
発熱は体の自然な反応で、ウイルス、細菌、アレルギー物質、毒素などが体内に侵入した際に起こります。
39.5度以上の熱
24時間以上続いて下がらない熱
怪我の後に起こる熱
頭痛を伴う熱
などの場合は、すぐに病院に行き、医師の診察を受けるようにしましょう
発熱の際には、排尿、排便の回数、皮膚に発疹があるかなどの状態もチェックしましょう。
Aconite
熱が出始めたときに。
落ち着かなくてソワソワしている。のどが渇きやすくて、冷たい水を欲しがる
寒気が背中を走り、寒気と暑さが交互に来る
Arsenicum album
発熱とともに悪寒が走るとき。
頭の周りは冷やしたいが、体は温かくしていたい。
温かい飲み物をちょっとずつ飲みたがる
Belladonna
顔が赤く、体が熱く、首の血管などドクドクと脈を感じて、目が潤んでいる。
口の中は乾いているのに、あまりのどの渇きを訴えない
体は汗をかいているが、頭や顔は乾燥していて、足が冷たい
Bryonia
じっとしているほうが良く、放っておいて欲しい
熱のある風邪に。頭は熱くて顔も赤く、のどの渇きを訴える。
Chamomilla
熱さと冷えが交互に来る、または体の一部が熱くて、他の部分が冷たい
のどの渇きを訴える
イライラしていて何をしても満足しない
Ferrum phos
熱の早い段階で有用なレメディ。症状がゆっくり進んでくる
熱はBelladonnaほど高くなく、赤みもそこまででない。
鼻水、鼻づまり、痰などの症状も見られることがある。
Gelsemium
寒気が走り、衰弱して、ボーっとしている
熱に続き、筋肉痛、頭痛、めまいなども見られる
インフルエンザ様の熱症状
めまいがして衰弱し、しっかり考えられない
まぶたが重い。ほてっている感じはするけれども顔はそんなに赤くない
Pulsatilla
体の一部は熱いが、別の部分は冷えている
涙もろく助けを求める。
夜に悪化し、口内、唇が乾燥しているがのどの渇きを訴えない
注意
ホメオパシーのレメディーは、治癒過程を早める反応の一つとして、服用後に熱が上がることがあります。様子を観察し、異常な症状がある場合には医師の診察を受けてください。
#7 - 最後に
発熱は通常、防御機構ですが、高くなりすぎたり、長すぎたりすると有害となり、医師の診察が必要になる場合があります。
高熱が 48 時間以上続く場合は、すぐに医師の診察を受けてください。髄膜炎や溶連菌感染症などの合併症がないか、確認した方が良いでしょう。
秘訣としては:
風邪を引いたり、発熱することは、体のリンパ組織のデトックスと言われています。大人であれば、年に1−2回風邪を引いたり、熱を出したりすることは、普通のこと。普段から、ビタミンC、亜鉛、ビタミンD、必要であれば、抗酸化作用のある食べ物やサプリメントを使って、強い体づくりを心がけてください。
発熱が起こっても、パニックにならないように。上記のことを念頭に入れて、冷静に対応してください。
風邪やインフルエンザ後の長引く体力回復に使えるレメディについてのブログも、どうぞご覧ください。
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Reference :
・Morrison.R., (1998) Desktop Companion to Physical Pathology. Hahnemann Clinic Publishing. Nevada City. Calfornia.
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